家を建ててもらうべきなのは大手ハウスメーカーか、それとも中小の工務店か?

家を建ててもらうべきなのは大手ハウスメーカーか、それとも中小の工務店か?

あなたは、千葉で注文住宅を建ててもらう会社を、どのような基準で選ぼうとしているでしょうか。
テレビでCMをよく見る大手のほうが安心だと思う人もいるでしょう。
逆に、近所の工務店のほうが小回りが利いていいんじゃないかという人もいます。
やはり気になるのは会社の規模や知名度ですよね。
住宅会社の分類の仕方はいろいろありますが、今回は、わかりやすく、全国規模の大手ハウスメーカーと、地場の中小工務店の2種類に分けて、それぞれの特徴を考えてみたいと思います。

「大手ハウスメーカーは倒産しない」は本当か?

まずは、大手ハウスメーカーの特徴です。
大手ハウスメーカーの最大の特徴は「割高だけど安心」ということです。
ハウスメーカーが建てる家は、地場の工務店が同規模・同仕様で建てる家よりも一般的に2割以上も高くなります。
その代わり、何千人もの社員を抱える大企業ですから、すぐダメになるような家を建てるはずがない、倒産するはずがない、という安心感があると思います。
でも、本当にそうでしょうか?
全国展開している大手ハウスメーカーは、明らかに欠陥住宅のようなダメな家を建てることはないでしょう。でも、リーマン・ブラザーズ証券のような巨大企業でも破綻してしまうことがある昨今では、どんな企業でも先々で倒産しないと言い切れるかどうか、ちょっと疑問です。将来にわたって絶対に安心な会社などないと言えるでしょう。
大手ハウスメーカーは、ブランド力以外にも、オリジナル商品のラインナップがあってわかりやすいといった特徴があります。

地場の工務店のポイントは「長く営業していて施工事例が豊富な会社」かどうか

一方、地場の工務店の特徴はどうでしょうか。
ハウスメーカーの逆で、「安いけど不安」ということになるのかもしれませんね。
価格の安さ、これはまちがいありません。
一方、家づくりでの品質については、会社としての安定度が工務店によって差がありますので、そういう意味では不安に思われてしまうかもしれません。
でも、地場の工務店は、地域に根を張って営業していますから、もしダメな家を建てている工務店が千葉県にあったらすぐに県内でウワサになり、お客様が来なくなってつぶれてしまうでしょう。
つまり、同じ千葉県内でも、長く営業し続けていて、現在でも年間に何棟・何十棟と千葉や茨城に家を建てている工務店なら、家の品質も、会社としての安定感も、ある程度安心していいと言えるでしょう。

大手ハウスメーカーと地場の工務店の違い

ここまでの話をまとめると、以下のようが整理できます。

大手ハウスメーカー
地場の工務店
  1. 最低限の品質が確保できそうなこと
  2. 会社組織としての安定感はあるが、先々で絶対に倒産しないとは言いきれない
  3. 地場の工務店に比べて価格が高い
  1. 品質はお店ごとにバラバラだが、長く同じ地域で営業しているならある程度安心
  2. 会社としての安定度も各社それぞれだが、長く続いている会社ならある程度安心
  3. 大手ハウスメーカーよりも2割ほど安い

こうして見比べてみると、大手ハウスメーカーのはっきりしたメリットって、「倒産しなさそう」という点だけのようにも見えます。あとは、ブランド力によるプレミアム感くらいでしょうか。
ブランドイメージに何百万円も払うのはちょっともったいないような気もします。
あなたはどう思われますか?

大手ハウスメーカーと工務店の価格差の理由

さて、大手ハウスメーカーと地場の工務店では、具体的にどのくらいの価格差があるのでしょうか。そして、その価格差はなぜ生まれるのでしょう?

まず、どのくらい価格差があるかをみてみましょう。
家を建てるときに支払う金額をおおまかに分けると、

  • 材料費など実際に必要になる建築費
  • 工務店が受け取る経費

の2つです。

ここで注目していただきたいのは、その「経費」です。
この経費は「粗利益」と考えてかまわないと思いますが、大手ハウスメーカーと工務店で住宅を建てるときの粗利益率を比べてみると、大手ハウスメーカーではおよそ40パーセント、地域の工務店ではおよそ20パーセントになるといわれています。
たとえば、2000万円の住宅を建てたとき、大手ハウスメーカーの粗利は800万円、地域の工務店の粗利は400万円。なんと、400万円もの差額があります!支払う側に立ってみれば、この差は大きいですよね。
もちろん、個々のハウスメーカーやその支社、個々の工務店によって価格設定はいろいろです。でも、同じような家を建てても、大手ハウスメーカーと地域の工務店とでは何百万円もの差が出るのは、間違いないのです。

ハウスメーカーの経費は何に使われているか

そもそも、ハウスメーカーと工務店とで粗利益率が20パーセントも違うのはなぜでしょうか。
それは、ハウスメーカーが、工務店では使わないお金を使っているからなんです。

工務店では、材料メーカーの他には、大工さん、左官屋さんといった職人さんにお金を払うだけです。フランチャイズ加盟の工務店では、町の工務店が支払っているものに加えて、フランチャイズ本部にフランチャイズ料を支払っています。

それに対して、大手ハウスメーカーにはいろいろなところがかかわっていて、お金の流れが複雑になっています。
たとえば、同じ材料メーカーへの支払いでも、ハウスメーカーの場合は、支社と材料メーカーとの間にハウスメーカー本社と自社工場が入っています。そしてハウスメーカー本社からは、研究所にもお金が流れています。
つまり、お客様が家を建てるために支払ったお金は、住宅の建築費や支社自体の経費だけでなく、本社や自社工場、研究所で働いている何百、何千人もの社員の給料や、工場の設備費、研究所の研究費などにも使われているわけです。
少しフォローしておくと、大手ハウスメーカーは、スケールメリットを生かして材料を大量に買いつけていますので、材料費は全体に下げられているという側面もあります。
でも、支社だけでなく、本社や工場、研究所の経費を支えなくてはならないのですから、材料費の値下げ分など、あっという間に相殺されてしまうはずです。

大工さんなどの職人さんたちに支払うお金を見てみると、ハウスメーカーの場合は、支社と職人さんたちの間に、施工代理店と地域工務店が入っています。地域の工務店と直接契約すれば払う必要のない中間マージンが、ここでも発生しているわけです。

そもそも、「千葉・茨城で家を建てるならハウスメーカー?工務店?」でもご紹介したように、ハウスメーカーに依頼しても、実際に家を建築してくれるのは、地域の工務店だったりします。
そう考えると、最初から工務店に頼んでおけば、ムダな経費がかからずにすむのではないかなと思えてしまいますよね。

そのほかにも、大手ハウスメーカーではいろいろなところにお金をかけています。
たとえば、広告宣伝費。
安心感を与えてくれるテレビCMには、豪華で立派な住宅とともに、誰もが知る有名人が登場していますよね。それを見て「いつかはこんな家に住んでみたい」と憧れたり、うっとりしたりするわけです。
こうしたテレビCMだけでなく、新聞・雑誌への広告出稿、折り込みチラシなど含めた広告宣伝に大手ハウスメーカーがかける費用は、年間数十億円から百億円単位になります。
「大手ハウスメーカーが広告宣伝費をかけるといっても、その割合は住宅一戸あたり1~2パーセント程度でしかない」などといわれます。
でも、いかにほんの数パーセントとはいえ、贅沢なテレビCMにかかっている広告宣伝費に、払ったお金が使われているのは、あまりおもしろくない話ですよね。

最後にもうひとつ。
住宅展示場に行くと、大手ハウスメーカーのモデルハウスがたくさん建っています。
あのモデルハウスには、すごくお金がけられているのです。
まず、モデルハウスそのものを建てるのにお金がかかります。家の大きさやメーカーによりますが、だいたい70~80坪くらいの大きな家を建てるので、2000万円や3000万円ではすみません。中に入れる建具も豪華なものをそろえるので、そこでも結構なお金がかかります。
住宅展示場の使用料もかかります。これは1軒につき、毎月80万円ほど払っているようです。場所によっては月100万円なんていうところもあるとか。

これらの経費を払うのは、お客様です!

ここまでを整理してみましょう。
工務店よりも大手ハウスメーカーのほうが工事費が高くなるのは、ハウスメーカには、工務店だと不要の、次のような経費をかかるからです。

  • ハウスメーカー本社や自社工場、研究所の社員給料など経費の負担
  • 施工代理店などに支払う中間マージン
  • テレビCMなどにかける広告宣伝費
  • 住宅展示場のモデルハウス建築料や展示場使用料

こうしたお金が、お客様が支払う建築工事の代金に含まれているのです。
さあ、もう一度よくみてください。
このうちひとつでも、皆さんの家をよりよくするために使われていますか?

大手メーカーと工務店のどちらを選ぶかは、皆さんのお考え次第ですが、ぜひ、こうした経費の使い道も判断材料のひとつにしてみてください。