家を建ててもらうべきなのは大手ハウスメーカーか、それとも中小の工務店か?

家を建ててもらうべきなのは大手ハウスメーカーか、それとも中小の工務店か?

あなたは、千葉で注文住宅を建ててもらう会社を、どのような基準で選ぼうとしているでしょうか。
テレビでCMをよく見る大手のほうが安心だと思う人もいるでしょう。
逆に、近所の工務店のほうが小回りが利いていいんじゃないかという人もいます。
やはり気になるのは会社の規模や知名度ですよね。
住宅会社の分類の仕方はいろいろありますが、今回は、わかりやすく、全国規模の大手ハウスメーカーと、地場の中小工務店の2種類に分けて、それぞれの特徴を考えてみたいと思います。

「住宅会社」にもいろいろある

一般住宅を建てるのはどこ?

千葉・茨城で家づくりを検討しはじめた子育て世代のあなたは、まずどこに家づくりの相談をすればいいのか、迷っているかもしれませんね。

「家のCMをよくテレビで見るけど、あれはハウスメーカーなのかな?」

ハウスメーカー以外にも、建設会社、ゼネコン、住宅会社、不動産会社、工務店、設計事務所など、家づくりに関係する会社はたくさんあります。
どの会社がどんな仕事をしているか、その違いを知っている方は少ないかもしれませんね。
建設会社というのは、建築業を営む会社全般を指す言葉ですが、大規模開発を手がけたり、道路などのインフラ工事を国から請け負うようなゼネコンを思い浮かべることが多いと思います。
一戸建てを建てたいと考える方に関係があるのは、住宅会社です。
住宅会社というカテゴリーの中に、ハウスメーカーと工務店があります。

テレビCMなどでおなじみのハウスメーカーは、数百、数千人単位の社員を抱えて、全国規模(または複数の都道府県)で事業を展開している住宅会社です。
もともとは地方の工務店だったのが、規模が大きくなってハウスメーカーと呼ばれるようになった会社もありますし、化学・電器メーカーや自動車メーカー、財閥系企業などの一部門、住宅の工場生産を目的に設立した会社もあります。
ハウスメーカーは豊富な資金力を背景に、住宅に関する最先端の研究を進めています。たとえば耐震性、断熱性、気密性などの研究です。
実物大の建物を建てて大規模な機械を使った耐震実験などは、世界的にも最高レベルの技術をもっていなければできないものです。
そういう面で、ハウスメーカーというのは、日本の技術力をけん引している存在と言えます。
ハウスメーカーは、全国の各都道府県に営業拠点を持ち、住宅展示場で自社製品をモデルハウスとして展示しています。

一方、工務店というのは、基本的には、その地域に根づいて、少数人員で事業を営んでいる住宅会社です。
工務店は、個人のお客様やメーカー等から戸建住宅を請け負って、鳶(とび)・大工・左官・板金・電気・水道といった職人を手配し、その他工事全体の管理・監督を行います。工務店の家づくりのスタイルは、ある程度の決まりはあるものの、間取りや外観などをお客様と決めながら進めていく場合が多いと言えます。
工務店はハウスメーカーにくらべれば規模が小さいために、会社の顔が見えやすいという特長があります。工務店は地域のお客様からの信頼を重んじており、メンテナンスや保守点検なども熱心に行っています。

今は、昔のように個人の大工さんに家を建ててもらうことは少なくなっていますので、ほとんどの場合は、ハウスメーカーか工務店のどちらかで家を建てることになるでしょう。

「家を建てない工務店」もあります

注意していただきたいのは、リフォーム専門の業者など、住宅会社にも住宅建築が専門ではない会社があるということです。工務店でも、公共工事が専門だとか、住宅でも基礎工事だけとか、ハウスメーカーの下請け専門という会社があります。リフォームがメインだけれど一般住宅も建てますよという工務店もありします。
どうでしょう。わかりにくいこと、おびただしいですね。

もし、気になる会社があったら、率直に「そちらでは、一般住宅の建築が専門なのですか」と聞いてみましょう。答えがイエスなら、今度は、「そちらでは、年間に何棟くらい建てているのですか」と聞いてください。年に1~2棟しか住宅を建てていないような会社なら、正直、避けたほうが無難だと思います。

ハウスメーカーと工務店を徹底比較

「大手ハウスメーカーは倒産しない」は本当か?

大手ハウスメーカーの最大の特徴は「割高だけど安心」ということです。
ハウスメーカーが建てる家は、地場の工務店が同規模・同仕様で建てる家よりも一般的に2割以上も高くなります。
その代わり、何千人もの社員を抱える大企業ですから、すぐダメになるような家を建てるはずがない、倒産するはずがない、という安心感があると思います。
でも、本当にそうでしょうか?
全国展開している大手ハウスメーカーは、明らかに欠陥住宅のようなダメな家を建てることはないでしょう。でも、リーマン・ブラザーズ証券のような巨大企業でも破綻してしまうことがある昨今では、どんな企業でも先々で倒産しないと言い切れるかどうか、ちょっと疑問です。将来にわたって絶対に安心な会社などないと言えるでしょう。
大手ハウスメーカーは、ブランド力以外にも、オリジナル商品のラインナップがあってわかりやすいといった特徴があります。

多くの住宅会社が家づくりを「外注」しています

もしあなたの知り合いに、昔ながらの腕の大工さんがいれば別ですが、そうでなければ、一戸建てを建ててもらうのは、住宅会社ということになります。
ところが、いざ建築が始まって、現場に行ってみると、気づくことがあります。
多くの場合、実際に現場であなたの家を建てているのは、契約をした住宅会社の人ではないのです。
あれ?と思われるかもしれませんね。
そこで実際に家を建てているのは、誰だと思われますか? 
答えは、その住宅会社から仕事を請け負っている下請けの職人さんたちです。
その職人さんたりは、決められた坪単価でその会社と契約しているわけですね。
「自分がお金を払ったのは住宅会社で、あの人たちに払ったわけじゃない!ちゃんと住宅会社が建てるべきじゃないのか!」
そう感じる方もいらっしゃると思います。
でも、今の建築業界では、「外注」は当たり前のことになっているのです。

その理由はいろいろありますが、「分業化が進んだ」ことが一番大きな理由でしょう。
昔は、大工の棟梁と呼ばれる人が、現場監督、設計士、職人などの役割を一人でこなして、工事全体を仕切っていました。でも今は、現場監督は元請け会社の建築士、設計は設計事務所、木造住宅の骨組みを作るのが大工さん、というように役割分担しているわけです。
住宅会社がこうした人たちすべてを抱えるとなると、相当な人件費が必要になります。
中小企業ではまずムリでしょう。
ある程度大きな会社でも、この不況の中、毎月の給料を支払うための定期的な仕事を見込むことは難しいですから、やはり全員を抱えるのは困難です。
もうひとつの理由は、上にあげたような各専門分野の人々は、作業時間が異なるということです。
具体例をあげてみましょう。
たとえば、1軒の家を建てるのに、大工さんの仕事は50日かかりますが、屋根の瓦を敷く職人さんは3日で仕事が終わってしまいます。ということは、屋根瓦を敷く職人さんは、次の家を建てる作業に入るまで、最短でも47日間も手が空いてしまうことになるわけです。
そこで、住宅建築では、仕事ごとに外注(アウトソーシング)するのが一般的になりました。
ただし、だからといって、「丸投げ」が悪いことであるとは限りません。詳しくは「建設中の現場を訪れたらチェックすべきポイントと、「よくない丸投げ」の見分け方」という記事をご覧ください。

また、中には、私たち菅谷工務店のように、大工さんが社員として常駐している工務店もあります。「千葉でいい家を建ててくれる工務店を選ぶポイントは「大工さんがいるかどうか」」という記事で紹介していますが、こうした工務店には多くのメリットがあります。

大手ハウスメーカーには工務スタッフがいない

契約した住宅会社と、実際に家を建てる人が異なる典型例は、大手ハウスメーカーです。
大手ハウスメーカーが、工務スタッフを社員として抱えていることは、まずありません。代わりに、一括協力工務店を外部に抱えています。その一括協力工務店が、さらに地元の工務店や職人さんたちと契約しています。ですから、実際に現場で家を建てているのは、そのの地元工務店や職人さんたちということになります。

ハウスメーカー → 一括協力工務店 → 地元工務店や職人さん

大手ハウスメーカーは、強いブランドと信用力をもっています。
大手だから安心だ、欠陥住宅など作らないだろう、という理由で、大手ハウスメーカーを選ぶ方も多いでしょう。
でも、結局作業しているのは地元工務店や地元の職人さんだということを知ると、それなら、安心して家づくりを任せられる地元工務店を、自分でじっくり探したほうが安心できると思ってしまうのではないでしょうか。

メーカーが作るのは骨組みだけ

家を建てる実作業を地元工務店や職人さんがやっているのなら、大手ハウスメーカーは何をしているのでしょう? 
先ほども書いたように、ハウスメーカーの主な仕事は、自社の新商品や新技術の開発です。

各社の研究所で開発された新商品・新技術は、主に家の構造躯体です。ハウスメーカーはその家の骨組みを徹底的に規格化し、合理化して大量生産します。厳密なマニュアルにそって建築するため、工務店だと一般的には最低3ヶ月~半年ぐらいかかる一戸建てを、ハウスメーカーでは3ヶ月以内に完成させてしまうことも珍しくありません。自社工場で生産した建築資材を現場に搬入し、現場でそれを組み立てる工法のハウスメーカーの場合には、さらに工期を短縮できます。
ハウスメーカーが作っているのは、この骨組みだけで、そのほかの作業は全部、地元の工務店や職人さんたちの手で行われています。

地場の工務店のポイントは「長く営業していて施工事例が豊富な会社」かどうか

一方、地場の工務店の特徴はどうでしょうか。
ハウスメーカーの逆で、「安いけど不安」ということになるのかもしれませんね。
価格の安さ、これはまちがいありません。
一方、家づくりでの品質については、会社としての安定度が工務店によって差がありますので、そういう意味では不安に思われてしまうかもしれません。
でも、地場の工務店は、地域に根を張って営業していますから、もしダメな家を建てている工務店が千葉県にあったらすぐに県内でウワサになり、お客様が来なくなってつぶれてしまうでしょう。
つまり、同じ千葉県内でも、長く営業し続けていて、現在でも年間に何棟・何十棟と千葉や茨城に家を建てている工務店なら、家の品質も、会社としての安定感も、ある程度安心していいと言えるでしょう。

ハウスメーカーがいいのか、工務店がいいのか

ここまでの話をまとめると、以下のようが整理できます。

大手ハウスメーカー
地場の工務店
  1. 最低限の品質が確保できそうなこと
  2. 会社組織としての安定感はあるが、先々で絶対に倒産しないとは言いきれない
  3. 地場の工務店に比べて価格が高い
  1. 品質はお店ごとにバラバラだが、長く同じ地域で営業しているならある程度安心
  2. 会社としての安定度も各社それぞれだが、長く続いている会社ならある程度安心
  3. 大手ハウスメーカーよりも2割ほど安い

こうして見比べてみると、大手ハウスメーカーのはっきりしたメリットって、「倒産しなさそう」という点だけのようにも見えます。あとは、ブランド力によるプレミアム感くらいでしょうか。
ブランドイメージに何百万円も払うのはちょっともったいないような気もします。
あなたはどう思われますか?

価格差はどこから生まれるか

さて、大手ハウスメーカーと地場の工務店では、具体的にどのくらいの価格差があるのでしょうか。そして、その価格差はなぜ生まれるのでしょう?

まず、どのくらい価格差があるかをみてみましょう。
家を建てるときに支払う金額をおおまかに分けると、

  • 材料費など実際に必要になる建築費
  • 工務店が受け取る経費

の2つです。

ここで注目していただきたいのは、その「経費」です。
この経費は「粗利益」と考えてかまわないと思いますが、大手ハウスメーカーと工務店で住宅を建てるときの粗利益率を比べてみると、大手ハウスメーカーではおよそ40パーセント、地域の工務店ではおよそ20パーセントになるといわれています。
たとえば、2000万円の住宅を建てたとき、大手ハウスメーカーの粗利は800万円、地域の工務店の粗利は400万円。なんと、400万円もの差額があります!支払う側に立ってみれば、この差は大きいですよね。
もちろん、個々のハウスメーカーやその支社、個々の工務店によって価格設定はいろいろです。でも、同じような家を建てても、大手ハウスメーカーと地域の工務店とでは何百万円もの差が出るのは、間違いないのです。

そもそも、ハウスメーカーと工務店とで粗利益率が20パーセントも違うのはなぜでしょうか。
それは、ハウスメーカーが、工務店では使わないお金を使っているからなんです。

工務店では、材料メーカーの他には、大工さん、左官屋さんといった職人さんにお金を払うだけです。フランチャイズ加盟の工務店では、町の工務店が支払っているものに加えて、フランチャイズ本部にフランチャイズ料を支払っています。

それに対して、大手ハウスメーカーにはいろいろなところがかかわっていて、お金の流れが複雑になっています。
たとえば、同じ材料メーカーへの支払いでも、ハウスメーカーの場合は、支社と材料メーカーとの間にハウスメーカー本社と自社工場が入っています。そしてハウスメーカー本社からは、研究所にもお金が流れています。
つまり、お客様が家を建てるために支払ったお金は、住宅の建築費や支社自体の経費だけでなく、本社や自社工場、研究所で働いている何百、何千人もの社員の給料や、工場の設備費、研究所の研究費などにも使われているわけです。
少しフォローしておくと、大手ハウスメーカーは、スケールメリットを生かして材料を大量に買いつけていますので、材料費は全体に下げられているという側面もあります。
でも、支社だけでなく、本社や工場、研究所の経費を支えなくてはならないのですから、材料費の値下げ分など、あっという間に相殺されてしまうはずです。

大工さんなどの職人さんたちに支払うお金を見てみると、ハウスメーカーの場合は、支社と職人さんたちの間に、施工代理店と地域工務店が入っています。地域の工務店と直接契約すれば払う必要のない中間マージンが、ここでも発生しているわけです。

そもそも、上に書いたように、ハウスメーカーに依頼しても、実際に家を建築してくれるのは、地域の工務店だったりします。
そう考えると、最初から工務店に頼んでおけば、ムダな経費がかからずにすむのではないかなと思えてしまいますよね。

そのほかにも、大手ハウスメーカーではいろいろなところにお金をかけています。
たとえば、広告宣伝費。
安心感を与えてくれるテレビCMには、豪華で立派な住宅とともに、誰もが知る有名人が登場していますよね。それを見て「いつかはこんな家に住んでみたい」と憧れたり、うっとりしたりするわけです。
こうしたテレビCMだけでなく、新聞・雑誌への広告出稿、折り込みチラシなど含めた広告宣伝に大手ハウスメーカーがかける費用は、年間数十億円から百億円単位になります。
「大手ハウスメーカーが広告宣伝費をかけるといっても、その割合は住宅一戸あたり1~2パーセント程度でしかない」などといわれます。
でも、いかにほんの数パーセントとはいえ、贅沢なテレビCMにかかっている広告宣伝費に、払ったお金が使われているのは、あまりおもしろくない話ですよね。

最後にもうひとつ。
住宅展示場に行くと、大手ハウスメーカーのモデルハウスがたくさん建っています。
あのモデルハウスには、すごくお金がけられているのです。
まず、モデルハウスそのものを建てるのにお金がかかります。家の大きさやメーカーによりますが、だいたい70~80坪くらいの大きな家を建てるので、2000万円や3000万円ではすみません。中に入れる建具も豪華なものをそろえるので、そこでも結構なお金がかかります。
住宅展示場の使用料もかかります。これは1軒につき、毎月80万円ほど払っているようです。場所によっては月100万円なんていうところもあるとか。

家を建ててもらうべきなのは大手ハウスメーカーか、それとも中小の工務店か? まとめ

ここまでを整理してみましょう。
工務店よりも大手ハウスメーカーのほうが工事費が高くなるのは、ハウスメーカには、工務店だと不要の、次のような経費をかかるからです。

  • ハウスメーカー本社や自社工場、研究所の社員給料など経費の負担
  • 施工代理店などに支払う中間マージン
  • テレビCMなどにかける広告宣伝費
  • 住宅展示場のモデルハウス建築料や展示場使用料

こうしたお金が、お客様が支払う建築工事の代金に含まれているのです。
さあ、もう一度よくみてください。
このうちひとつでも、皆さんの家をよりよくするために使われていますか?

工務店の中でも、明らかに技術が低かったり、建材メーカーの言いなりになっていたり、同業者として目に余るような会社もあります。もちろん、熱心に勉強し、独自の工夫を凝らして腕を磨き、一級品と言える家を作り続けている工務店もちゃんとあります。
良い工務店を見分けるには、見学会に参加したり、実際にその工務店の人の話を聞いたりするといいでしょう。

工務店とハウスメーカーのどちらがいいのかという問題の正解はなく、大手メーカーと工務店のどちらを選ぶかは、皆さんのお考え次第です。
それぞれ優れたところがあり、また良い会社とそうでない会社があります。工務店、もしくはハウスメーカーと決めつけて、大切な家づくりの選択肢の幅を狭めるのは、もったいない話です。
どんな会社を選ぶべきなのか、ここで紹介したこと以外にもお教えしたいことがあります。どうか一度、私たち菅谷工務店にいらしてください。