家を建ててから多い後悔とその防ぎ方 <間取り編>

家を建ててから多い後悔とその防ぎ方 <間取り編>

たいていの人は家づくりの初心者ですから、家ができた後で「ああしておけばよかった」「こうしておけばよかった」という後悔をほとんどの人がしてしまいます。
中でもよく聞かれるのは、間取りに関する失敗談です。なぜそんな失敗をしてしまうかというと、間取り図だけからは気づかないことが多いからです。たとえば、新居を訪れる人の目線や、家の中に持ち込まれる物の重さ、自分たち家族の成長といった要素は、間取り図には書いてありません。実際に住みはじめてみて、初めて気づくことが非常に多いのです。

でも、そんな後悔の声を熟知している工務店の知恵を活かせば、失敗をせずに済むことができるかもしれません。工務店では、家づくりの過程で、お施主さんの要望から間取り図を作り、何度も何度も打ち合わせを重ねて、「思っていたのと違った」というものにならないいように、豊富な経験を活かしながら、細かい部分まで熟考を繰り返して完成させていきます。何百棟もの家を建てているからこそ、的確なアドバイスをできるのです。

この記事では、一生に一度の家づくり、後悔しないために、家を建てた人の「こうしておけばよかった」と、それを予防するためのアドバイスをご紹介していきますね。

家づくりに多い後悔その1・配置に配慮が欠けていた!

見たくない、見せたくないものが見えてしまう

  • 開放的なキッチンにしたら、来客時に散らかった水回りが丸見えだった
  • 寝室と隣家のリビングが近く、夜眠れない
  • ワンルーム形式のLDKが開放的すぎて、来客があると子どもが寄りつかないし、軽食もとれないので、ダイニングとリビングの間に間仕切りをつけたい

「視線の問題」予防のアドバイス
来客時のことも含めて、生活のあらゆる局面を想像してみましょう。いくら理想の間取りを追求したいからといって、お隣とギクシャクするわけにもいきません。後から建てるほうが考慮すべきことですから、隣家の窓の位置や高さなどはよく把握して、ずらす工夫をしたほうがいいでしょう。

家事動線が悪くて不便!

  • 対面キッチンにしたが、無駄に歩く距離が長くて疲れる
  • 洗濯物干し場を2階のベランダにしてしまったので、濡れて重い洗濯物を2階に運ぶのが大変
  • 洗濯室・キッチン・家事室・物干し場の順に部屋を配置したら、洗濯物を抱えて何度も移動するはめに
  • ウォークインクロゼットの奥に夫の書斎を作ったが、収納内部が通り道になってしまって不便

「家事動線の問題」予防のアドバイス
家事同線の問題で多いのはキッチンと洗濯関係の後悔です。動線はコンパクトにするのが基本。アイランドキッチンや対面キッチンの人気がありますが、「冷蔵庫」「下ごしらえ」「煮炊き」が数歩で完結するのが理想的な家事同線です。調理の動きが小さな三角形で完結する「コの字型」のキッチンも検討してみましょう。
洗濯に関しては、洗濯機置き場、ランドリールーム、ウォークインクローゼットなどを一体的に配置するような間取りも考えられます。動線が最小になり、衣類も一括管理できるので各部屋に設ける収納スペースも最小限にできるかもしれません。

水まわりの音が気になる!

  • トイレが夫婦の寝室の隣なので、来客が夜間におちおち用を足せない。リビングやダイニングなど、どの部屋からでも気兼ねなく出入りできるスペースの傍に配置しておけばよかった
  • リビングの真横にトイレをつくってしまい、水音が来客や家族に聞こえて恥ずかしい
  • 玄関に面してトイレをつくったせいで、玄関で来客応対中に音が聞こえる
  • 寝室の隣にトイレがあるので、排水音やドアの開閉の音が響いて気になる

「水まわりの問題」予防のアドバイス
特に来客に対してはトイレの排水音やトイレットペーパーの音が気になりますね。トイレのドアは換気のためにアンダーカット(下があいていいる)になっていることが多いので、余計に音もれが気になることになります。トイレの位置はリビングなどから近すぎず遠すぎず、間にワンクッションをはさむといいでしょう。

家づくりに多い後悔その2・広さの認識が甘かった

必要な広さを理解していなかった!

  • 寝室を狭くリビングを広くしたが、広すぎて物干し場になってしまうし、日中は家族もいないので、寝室をセカンドリビングのすればよかった
  • 子どもが生まれて、遊具や通園バッグなど玄関に置きたいものが増えた。夫もゴルフを始め、ゴルフバッグなどで玄関がいつも散らかっている
  • パパのゴルフ道具や子どものサッカーボール、バット、傘、帽子などが散乱して、隠す場所がない

単純に、狭い!

  • コンパクトなコの字型キッチンにしたが、家族が手伝おうとしても狭くて結局ひとりで調理
  • キッチンの幅を広くとりすぎて、ダイニングテーブルを置くとリビングが狭くなってしまった。夫はキッチンに入らないので無駄にキッチンが広いことに
  • ダイニングセットとソファの間を人が通れない
  • キッチンの冷蔵庫前が狭い
  • バルコニーが思っていた以上に小さかったので、楽しみにしていたバーベキューをできない
  • 脱衣場に洗濯機や洗濯棚を置いたらすごく狭くなってしまった

「広さの問題」予防のアドバイス
家具や家電などを図面に書き込んだりしただけでは、必要な広さはなかなかわからないものです。ドアや収納の扉を開けた状態でも余裕があるか、通路部分に人がすれ違う幅を取れているか、将来、ライフスタイルの変化に合わせて部屋の広さを変えやすいかといった観点も必要です。とくに玄関は、将来のことも考えると広めに考えておいたほうが後悔は少なくなるでしょう。

家づくりに多い後悔その3・開口部をよく考えなかった

窓の位置が問題!

  • リビングの窓の位置が隣家の玄関の真正面。開閉に気を使う
  • トイレやバスルームの窓が隣家のリビングに近く、開けられない
  • 大きい窓をたくさんつけたら、壁が少なくなってテレビが置けなくなった

「窓の位置の問題」予防のアドバイス
採光ばかりを気にしすぎると、間取りの失敗ランキングで必ず入る「隣家との視線」や防犯面の問題が起こってしまうことがあります。リビングでは、大きな掃き出し窓以外に、ダイニング用の最高が必要になります。簡単に人が届いたりのぞけるような高さに窓を作らない、曇りガラスやミラーグラスを使って、中野様子がわかりにくい防犯対策を心がける

風通しが悪い、寒い!

  • 吹き抜けで暖房・冷房の効率が悪い
  • 1階のLDKを間仕切りのない大空間にしたら、冷暖房費が意外とかかるため、1人の時は我慢している
  • 玄関の風通しが悪く臭気とカビが発生した

「風通しの問題」予防のアドバイス
「湿気がこもる」「空気の流れが悪い」「洗濯物が乾きにくい」「夏に暑い」などのデメリットに結び付く風通しの問題。日当たりがよくても風通しが悪ければ居心地はよくありません。でも、窓をたくさん設置するだけでなく、室内の空気を循環させる換気の方法についても知ることが大切です。また、吹き抜けにあこがれる人も多いのですが、後悔するケースも多いので、実際に吹き抜けにしている家を訪問してみたり、吹き抜けの施工例が多い工務店に相談して実物を見てから決めましょう。

家づくりに多い後悔その4・収納計画を失敗した!

収納の数や量が足りない!

  • 子供の成長につれ、物が加速度的に増えて収納が追いつかない
  • 玄関かリビングにコート用のクロゼットをつくっておけばよかった
  • 屋外収納は冬用タイヤの保管場所くらいにしか考えていなかったが、子どもの成長に伴いスキーや遊具が増え、いっぱいいっぱいに
  • リビングに収納スペースがなく、ソファなどに物があふれている
  • 洗面室に収納スペースがないのでチェストを置いたら、狭くて動きづらい
  • 玄関に靴箱しか設けなかったので、アウトドア用品を入れる場所がない
  • クロゼット内に洋服が入りきらない。ハンガーをかけるバー部分をもたっぷりたっぷりとらばよかった
  • ウォークインクロゼットにタンスが入らなかった
  • 家族の下着類をまとめて保管しておけるようにしておけばよかった
  • 子どもが4人いるので玄関が履物で大混雑

「収納の数や量問題」予防のアドバイス
家具をなるべく減らしてシンプルに住むのが最近の流行りですが、収納はよく検討し、多すぎると感じるぐらいは確保したい大事な要素です。身の回りの物、衣服、履物、遊び道具など、実際にはかなりの量の家の物を収納するスペースが必要になります。季節のたびの出し入れの使い勝手も大事です。部屋ごとに必要な収納量をきちんとイメージしましょう。特に子ども部屋は、子どもが成長したときのことまでを考え、十分な容積を確保する必要があります。

位置が悪くて不便!

  • 冷蔵庫の位置がガスコンロの前。油が跳ねて冷蔵庫の扉が汚れてしまう
  • 浴室を2階にしたら、泥だらけの子どもがシャワーを浴びるたびに階段が汚れてしまう
  • 2階の階段まわりを物干しスペースにしていたが、本棚を置いたり、子どもたちの遊び場に。ベランダの一部を雨天でも干せるようにしておけばよかった

「位置が不適切な問題」予防のアドバイス
部屋の配置や収納、家具の位置は、生活動線をよく考えて決めましょう。あとあとで後悔することになる位置の問題には、ドアの場所があります。出入りのしやすさや、リビング、キッチン、洗面所といった、よく使用する部屋の出入り口はあまり離れていると、住み心地が悪い家になってしまいます。また、スムーズに空気が流れるドアやサッシの位置関係にも気をつけましょう。

使い勝手が悪い!

  • 大家族なので玄関脇に大き目の収納スペースを設けたが、換気扇をつけなかったので、いやなニオイがリビングまで
  • パントリーの棚の奥行きをとりすぎた。小さい食材が奥に隠れてしまう
  • 大型のものを収納する場所が2階のロフトだけなので、いちいち階段やはしごをのぼって運ぶのが大変

「使い勝手が悪い問題」予防のアドバイス
使い勝手のよさは、生活動線を意識することから生まれます。玄関とリビングの間の廊下の壁にフックを取り付けてコートや帽子の収納場所にするなど、生活動線上に収納する場所を設ければ、手間をかけずに片付けることができます。家族みんなが使うものは子どもでも届く高さに置くようにしたり、重い物は低いところ、日頃使わないものは高いところに置くなど、高さに配慮した収納なども、使い勝手のよさにつながります。また湿気やにおいの発生などにも配慮して、換気扇などを設置することも検討しましょう。

家づくりに多い後悔その4・配線のことをよく考えていなかった

スイッチが使いにくい場所に!

  • パソコンの位置をあまり考えておらず、プリンター等の機器が邪魔
  • 寝る時に各部屋で消すのが面倒。階段などに一括で消せるコントロール盤を設ければよかった。
  • 室外機のコードが届かない

コンセントの位置が不便!

  • ベッドがコンセントをふさいでしまった
  • 洗面・脱衣室のコンセントがすべて高い位置にあり、掃除機をかける際コードがぶら下がり邪魔
  • 廊下と階段のコンセントの位置が悪く、階段掃除の際に途中で差し替えが面倒

コンセントの数が足りない!

  • 生ごみのコンポスト用の防水コンセントがなくて困った
  • コーヒーメーカーなどのコンセントがない。今後調理家電が増えることも考えておくべきだった

「スイッチやコンセントの問題」予防のアドバイス
子どもの部屋や寝室では、ベッドや机のレイアウトパターンを複数考えておき、それに合わせてコンセントの位置などを考えましょう。
また、将来のバリアフリーを考える場合には、コンセントの位置は高くしておくほうがいいでしょう。低い位置にあると車椅子の車輪がぶつかってしまいます。
また、特に階段では、掃除をする際にはコンセントが必須になります。階段下には扉のあるトイレや納戸などがあるのでスイッチやコンセントを設けることができないケースもあります。
キッチンは使い勝手によっては様々な用途が要求されるので、配線計画が失敗すると、途端に生活のしにくさが出てきてしまいます。調理家電の数が増えることも想定しておきましょう。どこにどんな家電を置くのか、延長コードで伸ばす必要がない位置にあるか十分に検討してください。特に、オープンキッチンやアイランドキッチンでは壁があまりないので、配線計画は重要です。照明計画、スイッチはもちろん、熱環境にも注意を払った配線計画が必要です。
また、ウォークインクローゼットなどにもコンセントを設けておくと、除湿器をつないだり、コードレス掃除機の充電を行えたりと何かと便利です。

その他の家づくりに多い後悔

  • 洗面室の扉と、収納の扉があたってしまう。平面図では気がつかなかった
  • 勝手口周辺には室外機や給湯器が並びます。室外機の上にあがって、洗面脱衣室や浴室を覗きこまれることもあります。窓の高さや位置に注意が必要です
  • 階段につけた窓は小さく光があまり入らず昼間も薄暗い
  • 階段下収納の中が暗い。照明をつければよかった

「その他の問題」予防のアドバイス
照明の問題は、実際に住んでから不便を感じて後悔するケースがとても多いです。そういったことを避けるために、照明専門のショールームに間取り図持参で相談に行くなど、専門家の的確なアドバイスを頼りにしましょう。平面図では気づけないような建具の扉の当たりなどは、専門家である工務店や施工業者が当然気づくレベルの問題です。
また、最近ではスマートフォンで無線LAN(Wi-fi)を利用することが一般的になっていますので、LAN配線についても後悔しないための工夫が必要になります。無線LAN(Wi-fi)のルーター1台がカバーできる範囲は限られているので、1階と2階どちらかにしかルーターを設置していないと、一方の階では無線が弱くてネットに接続できないことがあります。このような場合には、有線のケーブルコンセントを1階と2階に設けて、それぞれにルータを接続すれば、場所を気にせずにネットに接続できる環境を実現できます。
また、セキュリティや防犯のことはつい後回しにしがちなので、おろそかにしないようにしましょう。

家を建ててから多い後悔とその防ぎ方<間取り編>まとめ

お施主さんの要望で最も多いのは、間取りに関することです。注文住宅のように、どこにどの部屋を配置するかということから考える場合、敷地にも限りがあるわけなので、家族の間でも相当の議論が沸き起こることでしょう。
後悔しない間取りを実現するためには、部屋をかたどった紙を入れ替えて、生活動線をシミュレーションしてみたり、図面の中を1歩ずつ歩く自分をイメージしてみるなど、想像力を駆使することが必要不可欠です。
間取りについては次の記事も参考にしてくださいね。
新築の家を使い勝手よくする、理想の間取りを実現する10のポイント
子育て世代は必見!ストレスのない新築の間取り7つのポイント

予算との兼ね合いで、せっかくの要望を叶えることが難しい場合もあります。ある程度で予算が頭打ちになってしまうわけです。そうした場合、どの要望を削っていくことになるかということへの答えも求められます。後から生まれた要望に気をとられてしまい、そもそも叶えたかったことを妥協してしまっては、後悔することになります。絶対に叶えたいことを明確にしておくことが大切なことです。
お施主さんの意見を全部取り入れてくれる工務店が良いとはかぎりません。「要望をかなえることはできるが、このような問題があるので、お勧めしない」といった回答をする工務店があるかもしれません。動線が悪かったり、故障が起こったときに修理が高額になるケースもありますので、家づくりのプロフェッショナルの意見として、十分検討して答えを出すことをお勧めします。