その値段は適正なのか?千葉・茨城の家の価格判断で注意したいポイント

その値段は適正なのか?千葉・茨城の家の価格判断で注意したいポイント

「坪単価」に騙されないで!

広告に書かれた「坪単価」、信用しても大丈夫?

「あなたの理想の家が、坪単価〇〇万円で建てられます!」
家を建てようと思い始めた子育て世代の方なら、こんな宣伝文句が躍っているチラシを千葉・茨城の地元で見たことがあると思います。
家を建てることを考え始めると、不思議とそういうチラシが気になるものです。
つい、なんとなく集めてしまったりしている人もいるでしょう。
チラシは新聞にはさまっていたり、ポストに入っていたり、住宅会社はあの手この手で宣伝をしています。
工務店やハウスメーカーとの最初に接点をもつきっかけが、こうしたチラシなどの広告だったという方は、結構多いのではないでしょうか。
チラシによっては、
「坪単価○万円だって!? 安いじゃないか!」
と飛びつきたくなることもあるかもしれません。
でも、その広告に書かれている「坪単価〇〇万円」という金額、そのまま信じても大丈夫なのでしょうか?

少し知っている人は、家を建てる値段をおおよそつかむために、「坪単価いくらで建つの?」というようなことを聞くと思います。
たとえば建坪40坪の家を建てたい場合なら、坪単価が40万円だとすると、40坪×40万円=1,600万円で家が建つと計算します。
ですから、他社よりも安い「坪単価」を広告に表示すれば、それだけ、家づくりをしようとしている人へのアピールになりますよね。

住宅業界の常識に、ビックリしないでください

ところが、この広告に書かれている「坪単価」というのが、じつは曲者なのです。
普通の人は、それを建築費や材料などもろもろ全部入った1坪あたりの値段と思うことでしょう。
しかし、これは本当に皆さんに注意してほしいのですが、住宅業界には、他の業界のような広告の価格表示のルールがないのです。
ですから、「坪単価」として、これとこれとこれの金額を入れなくてはならないというルールもありません。それは各社の自由に設定できることになっています。
そこで、ある会社では坪単価に含まれているものが、別の会社ではオプションになっていて、追加工事の代金が必要になるようなことが、住宅業界では、非常によくあることになっています。
さすがに、屋根や柱、床板などを坪単価に入れていないような会社はありませんが、

  • 極端に窓の数が少ない
  • 網戸がまったく入っていない
  • 1階のシャッターや雨戸がついていない
  • バルコニーがついていない
  • 玄関収納が入っていない

など、一般の方なら「当然入っているだろう」と思うようなものが、会社によっては別途オプション料金がかかってしまうことが実際にあるのです。なんと基礎工事を別途オプションとしているような会社まであります。坪単価ほど当てにならないものはないのです。

いかがですか、ちょっとビックリされたのではありませんか。
でも、これが建築業界の常識なんです。
チラシに大きくうたわれているその安さが、その会社のコスト削減の徹底など、本当に会社が努力した結果なら、別に問題ありません。でも、見せかけの安さが書いてあるだけではないのかよく確かめてほしいのです。
チラシだけを見ても、それはわからないようになっているかもしれません。
確実に言えることは、坪単価だけで話を進めてしまうことは絶対にやめてください。
それをやってしまうと、あとからオプションの追加、追加になって、あっというまに予算オーバーしてしまうようなことになりかねません。
そんなことにならないために、なるべく早い段階で、「全部でいくらかかるのか」ということをきちんと聞き出しましょう。

家の性能を見分けることの難しさ

みなさんは、家というもの「性能」を見分けられますか?
グレード感が極端に異なる2軒を比べたら、どちらがよさそうか想像つくかもしれません。でも、1~2ランクしか違わない2軒を見くらべたら、きっとなかなか判別がつかないと思います。
これが自動車なら、クラウンよりもマークXのほうが1ランク下、などというふうに明確に決まっています。
ランクが明確だと、
「クラウンを買うには予算が足りないから、ちょっと乗り心地は劣るけど、マークXならそこそこグレードが高いからこっちでいいや」
などと、買う側が自分で考えて決めることができますが、家はそうはいかないのです。

自動車のように、一般の方でもわかりやすい基準があると買いやすくなるだろう、ということで、国がつくったのが、全国共通の評価基準・表示方法である「日本住宅性能評価基準」というものです。
評価の対象は以下の10項目あります。

  1. 構造の安全
  2. 火災時の安全
  3. 劣化の軽減
  4. 維持管理への配慮
  5. 温熱環境
  6. 空気環境
  7. 光・視環境
  8. 音環境
  9. 高齢者等の配慮
  10. 防犯

この日本住宅性能評価基準による性能評価は、国の指定機関で受けますが、義務ではなく任意です。申請に1カ月以上、費用は10万円以上かかります。
標準で性能評価を受けている工務店もあり、消費者の立場からすれば、安心・安全な住宅であるとの1つの目安として受けたほうがいいとも言えます。
でも、性能表示を出すのはあくまでも設計段階なので、評価が高いから即安全とは言いきれませんし、家に必要な性能は住む人の生活スタイルにも関係するので、お金をかけてこうした項目を全部をチェックするのはムダだという意見もあります。

このように、家というものには、性能評価の基準がしっかりとしていません。

合い見積もりをとっても比較できない、住宅業界の見積書

上に述べたように「坪単価」は、あくまで概算です。
工務店との打ち合わせが進み、家の間取りや仕様などが決まってくると、ざっくりした坪単価ではなく、なるべく正確な支払額を知る必要が出てきます。そこで、その工務店に見積書を出してもらうことになるでしょう。

じつはこの見積書の書式は、会社によって全然違うのです。
木材1本の値段まで詳細に書いてあるものがあるかと思えば、場合によっては「工事一式」としか書かれていないような見積書まであります。
そのように見積書の書式がバラバラだと、何社かから合見積もりをとっても、内容を比較することができません。合計額だけの比較になってしまいます。
合計額だけの比較ということは、すなわち、肝心の家の内容ではなく、高いか安いかだけの比較になるということです。それでは、合見積もりをとる意味などありません。
見積書の書式がバラバラなのは、見積書にどんな項目を入れるかというルールが確立していないからです。
先ほども書いた「坪単価」に何を含むのかという決まりがないのと同じ、「建設業界の非常識」ですね。

では、どんな見積書を出してくれれば、ちゃんと比較することができるでしょうか。
どちらかといえば、材木1本の値段まで出してくれるような会社のほうが、誠実そうに感じられるかもしれません。
たしかに、材料1つずつ、大工さんの手間賃1人ずつの金額を集計して、それを見積書に書いてくるのには、大変な労力がかかっているでしょう。その手間は認めてあげたいところです。
でも、よく考えてみてください。
せっかく詳細な見積書をもらったところで、あなたに建築の知識があるわけではありません。
家を建てるほとんどの人は、家を建てる初心者ですから、詳細な見積書をもらっても、それが相場と比べて高いのか安いのかは判断できないのです。
そもそも、地域ごとにかかる輸送費が違いますし、会社ごとに材料の売値も変わりますから、たとえ建築のプロであっても、その見積書に書かれた一つひとつが妥当かどうかは、そう簡単に判断できないものなのです。
とはいえ、「工事一式 2千万円」などと簡素すぎるのも心配ですよね。

ですから、どんな見積書かということよりも、誠実に家を建ててくれる工務店を選ぶこと、そしてその工務店と信頼関係を築くことが大切であると言えます。

家の価格はどこで変わるの?

ここまで述べてきたように、坪単価も見積書も適正かどうかを判断するのが難しく、家そのものの性能の基準も曖昧なために、家には「適正価格」というものがありません。
これは、家を建てる人にとっては、大変悩ましい点でしょう。
でも、家づくりには適正価格が出しにくい事情がいろいろとあり、「建坪いくつだといくらが適正価格だ」とはっきりいえない面があるのです。

ひとつは、地域性の違いです。同じ建坪率の家を建てるにしても、都心と地方では、都心のほうが相場は高くなります。また、狭小地では作業車を停める駐車場代がかかるなど、広い敷地の家よりもコストがかかって割高になります。工務店によっては、材料が遠くにあるために、輸送コストがかかることも考えられます。

工法によっても価格は変わります。2×4工法などの木造枠組壁工法は、材質が安く、施工の高度な技術も必要ないため、木造軸組工法(在来工法)よりも安く建てられます。

また、使う材質でも価格は変わります。木材1本でもピンからキリまであり、どんな品質のものを選ぶかによっても最終的な価格には結構な差が出ます。単純に、1本8千円の柱を使う家より、4千円の柱を使う家のほうが安く建つわけです。
一般の方にとっては、パッと見て材質の違いを見分けることはできないでしょう。でも、長くその家で暮らしていく上では、意外と差が出るものです。
たとえば、しっかり乾燥されていない木材を使うと、カビが出たり、木材が収縮して継ぎ目に隙間ができたり、接着しにくかったりして、耐久性にも問題が出てきてしまいます。
このように、様々な要素が絡んでくるために、住宅の価格は1軒1軒異なります。適正価格というものがないのはそういる理由があります。
ただ、1つ言えることは、一般の方にわからない部分でいくらでも品質を下げることができるということです。ですから、「安いから」という理由で安易に飛びつくことをはやめまっしょう。

その値段は適正なのか?千葉・茨城の家の価格判断で注意したいポイント まとめ

いかがでしょうか。
住宅業界には、一般の人にはわかりにくい多くの「常識」があることがおわかりいただけたかと思います。
家の価格というものは、それが適正かどうかということを判断するのが大変難しいものです。
ですから、金額そのものよりも、誠実に家を建ててくれる工務店をパートナーとして選ぶことが非常に重要になってきます。
いい工務店の見抜き方(チェックリスト付き)」という記事も参考に、どうかいい工務店と出会い、幸せな家づくりをしてください。